自給的暮らしに向けての軌跡。
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はだかの王様から見えてくること
最近、英語の勉強でアンデルセンの「はだかの王様」をシャドーイングしています。ナレーターの声に合わせて一緒に読みます。そうすると、単語・発音・リズムが同時に身につき、一石三鳥です。

私、この物語大好き。
めちゃめちゃ深いと思う。

内容はみんなもご存知、家来よりも国政よりも服が大好きな王様が、悪人に騙されて、“愚か者と職に不相応な者には見えない”という服を着たつもりになって、裸で町を行進するんでしたよね。
内容はシンプルなんですが、それゆえに想像の幅も広くて。

この詐欺師たちは、めちゃくちゃな政治をする王のせいで、辛酸をなめている少数民族の代表者なのか、とか、もしくは、政治オンチの王のせいで、めちゃめちゃ理不尽な扱いを受けた末端の部下ではないか、とか。国中を手玉にとるのですから、相当綿密に作戦を練ったはずで、そこまで危険なことをさせるのはやっぱり復讐心か、革命を誘導する意図があったからだと思うのです。

きっとこの二人の詐欺師は、神秘のベールに包まれた異国の服を着ていたに違いありません。そして、王が服の“バカと職にふさわしくない者には見えない”という驚くべき特性を信じるように、いろいろと細かく根回しをしてあったかもしれません。
とすると、城の内部に協力者がいたはずで、ミッションイパッセボーに匹敵するスパイ映画にもなりそうです。


特に、詐欺師達が王を出し抜いていくやり方の巧みなこと。
王の懐に入るために、オシャレに目がない王の心をくすぐって、宮廷に入り込みます。そして、空っぽのはた織機を前に立ち尽くす、視察に来た王の腹心の部下に、こう言います。
「大臣さま、この布をお気に召しましたでしょうか?」
官職を失いたくなかった大臣は、とっさに嘘をついてしまいます。

次の使者にはこう言います。
「あなた様には、大臣閣下と同じほどこの布が美しく見えましょうか?」
こう言われると、大臣よりも位が低い部下も嘘をつくしかないでしょう。

そして、この二人の部下は、自分にはちゃんと見えていることを証明しようと、王の前で進んで詐欺師達の仕事ぶりを褒め、布の美しさを語ったのです。
こうして、二人の部下が褒めまくった布が見えないとは言えない王も、存在しない布を褒め、大げさに詐欺師達に「王室御用達機織職人」の称号を与えたのです。

選りすぐりの家来達、ついに行進を見た町中の人たちが、誰しも大声で王の新しい服を褒めました。それは、誰もが「本当はコイツ馬鹿なんだ」と思われることを恐れて、仕事を失うことを恐れてのことだったのです。実際にはない服が、今までのどの衣装よりも人々を感動させました。
そして、その空気を破ったのは、一人の子供-「でも、王様は何も着てないじゃないか!」-でした。


私は、この後この王がどうなったかがすごく気になります。
詐欺師達に“王室御用達”の称号まで与えたのは王ですし、そもそも王が家来達よりも服の方を大事にしていたから、家来たちが王に自分の見たままを言えなかったのでしょう。
王が反省してりっぱな君主となったら、詐欺師達は国中を手玉にとった英雄として、語り継がれることでしょうし、王が何の反省もなく、家来達を追放したとしたら、それこそ国中で暴動が起きかねません。



そして、わかりますよね、この物語が、群集心理を見事に言い表していることに。


現実の私たちの世界が、この物語と見事に符合していることに。


それは、とっくの昔から破綻が指摘されている資本主義経済や、そして今の日本にいたっては、放射性廃棄物を処理する術もなく地震列島に立ち並ぶ原発そのものなのです。
「電気が必要だから」「経済にとってなくては困るから」「安全だから」という文句に騙され、処理のことも、作業員の被爆のことも、事故が起きたときのことも考えず、ただ流されていました。そして、国土の何割かを永久に失ってなお、政府は再稼動へ向けて歩んでいます。
国民達が、「そうだ!王様は何も着ていない!!」と全員で叫んでいるのに、一度始めた行進をやめられません。

税金を湯水のごとく詐欺師達に与えた王は、心を入れ替えるか、そうでなければ国民から追放されてしまうでしょう。
利権から逃れられない政府も、やがてはそうなるのです。

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英語、続いているのね!
そのシャドーイングの教材って何処に売ってが?
「裸の王様」以外にもあるが?
うぐいす | URL | 2012/06/20/Wed 16:16 [編集]
うぐいすさん
NHKラジオ英会話の、テキストとCDをネットオークションで安く落札しゆうがよ?
毎月でゆうで。月によって、有名な詩やったり、ニュースやったり、物語やったりしゆう。
めちゃオススメで!(*^_^*)
アカネ | URL | 2012/06/20/Wed 17:09 [編集]

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