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自給的暮らしに向けての軌跡。
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薪風呂の落とし穴
皆さん、久しぶりのブログにも関わらず、数々の反響ありがとうございます。iPhoneから投稿したのですが、コメントは読むことはできますが、何故かコメントへの返信を書き込むことができません。
うちの父に殆んど占拠されている、クソ遅いパソコンにてお返事を書き込みますので、少々遅くなりますことをご了承願いますm(_ _)m


只今、畑にてくん灰製作中。


もっと大きなドラム缶でガーッてやりたいところですが、ない為に大量の枯れ草と籾殻を前に、チマチマと燻しております。


さて、もくもくあがる真っ白い煙で思い出したのですが、この機会に今スローライファーの中で流行っている薪風呂について、『チルチン人』や『うかたま』ではきっと教えてくれないであろう薪風呂の秘密を語りたいと思います。

二酸化炭素を増やさない燃料としてエコな人々が注目しているものの一つが薪であります。
けれども、煙が出る、火事の危険、入手の難しさから都会の人々においては憧れでとどまっている、それが薪です。
それゆえに望んで薪ライフを手に入れた人は、郊外に家を持ち、タダでなければ意外に高い薪を購入できる財力を持った勝ち組であることは間違いありません。

ところで、我が家は流行り廃りに乗り遅れて今でも薪風呂の田舎にあります。
ボイラーも付けたのですが早々とぶっ壊れ、今じゃその時のメーカーも消え、しゃーなしで薪で沸かしています。
幸いにも、焚き口は屋内にあるので、寒い日や雨の日にも外で風呂を沸かす必要はありません。以前は焚き口もトイレも外にあったらしいのですが、改装するときに全て屋内にしたのだそうです。

そしてそれゆえの問題が発生したのです。
事件はいつも強風の日に起こります。

ある日、ある夕、ある嵐の夜、お風呂係りの父が茶の間に逃げ込んで来ました。
「おおのたまらん!こりゃイカン!
こんなに風が強い日は煙りが逆流して不完全燃焼するわえ!一酸化炭素は身体に入ったら排出されんがやき。」

父は必死で目を擦り、いかにも可哀想です。父が急いで閉めた戸から、もわあっと煙が舞い込んで来ました。
「今日は風呂ナシじゃこりゃあ!」
「あたしがやっちゃる!」

父の仇を打つため、私は焚き口へ乗り込みました。父の目を潰した煙を追いやり、風呂をちゃんと沸かすためです。

扉を開けた途端、真っ白な世界が私を取り込みました。
何も見えません!
息が出来ません!
私は目を瞑ってタオルを弄り、もう一度扉の外にでて息を思い切り吸い込むと、目を固く閉じ、決死の覚悟で焚き口に降り立ちました。
とにかく、もう煙を吐き続ける焚き口の蓋を閉め切ってしまうほかありません。このままでは我が家全員 一酸化炭素中毒で死んでしまいます。

焚き口の蓋は熱くなっていて素手で触ることはできません。私は目を瞑ったまま火箸を探り当てました。

ついにこの目を開く時が来ました。
全てを終わらせる時が。
この目を犠牲にしても護らなければならないものがあるのです。

私は焚き口の前で目を見開きました。

何も見えません!!
手元もただ真っ白な煙の中です!!

「無理~~~~~!!!!!!」

私は即効で逃げ出しテレビの前で咳き込みました。
「喉 痛っ!!一酸化炭素中毒で死ぬが苦しいやん!!」
「練炭は煙が出んがよえ。」

母はとっくに風呂を諦め、テレビを見ていました。
既にテレビの部屋も台所にも白い魔の手が伸び、妹のハルは何が起きたかもわからないまま、痛くて目をしぱしぱさせています。


(障子の向こうの台所も白くなっていることに注目)


(焚き口の横にあるサンルームもこんな状態に...)


寒い夜にも関わらず父が窓を開け放ちました。
もう一度私が挑戦するしかない。他に道はない。
さっきのおかげで焚き口の場所も火箸の場所も掴みました。
チャンスは一瞬、今この時です!

私はもう一度煙の世界に踊り込み、ついにパンドラの蓋を閉じました。

「やった!やったよ~!」

「今日はもう風呂わかせんきね。なしよ。」
母が言いました。


風呂嫌いな私はとても嬉しかったです。
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