自給的暮らしに向けての軌跡。
![]() 「はーい。サチコが入ってますよ~?」 またやってしまった。 私が慣れないことをすると、必ず予期せぬことが起きて失敗するという宇宙の法則がまた発動してしまった。 それは夫の30歳の誕生日。 日頃の感謝を込めて、私はいろいろと企画していました。 先ずはプレゼントです。 音楽の為なら死ねるJohnの為に、癒しの音楽を送ろうと考えました。それにはジャズがいい。Johnはアニソンも好きやから、アニソンをジャズにアレンジしたものがいいと考えて、Amazonで探しました。 ところがAmazonを利用した記憶がないのにアカウント登録されていて、パスワードが全くわからなかったり、アカウント登録をやり直してもクレジットカードがないためにお買い上げの画面に進めなかったりと、ジャズのCDをカートに入れたまま注文出来ない日が続き、Amazonからプレゼントが届くのは誕生日当日ということになりました。 でも、私は他にもプレゼントをあげたいと思っていました。CD一枚だけじゃ寂しいからです。 Johnは日本男性らしく『ジョジョ』も大好きなので、ジョジョグッズを買うことに決めました。 そんな時に出会ったのがこの本です。
この表紙、ポージング、構図、表情、完璧過ぎると思いませんか!?!?!? なんてセクシーなんでしょう。 承太郎、超エロい。 即決でした。 それから料理も腕を振るおうと考えていました。 「ケーキ何がいい?」と聞くと、「里芋のケーキが食べたい。Mr.味っ子でやりよったから前から気になってたんよ~。」というJohn。 そのリクエストに答え、クックパッドで“里芋のショコラ”を見つけたので作ることに。 他にも、部屋を紙の花で飾ったりしたいな~ ![]() そんな時、食事中たまたまJohnに私の分のゆで卵をあげただけで、「ゆで卵くれるなんて何をご機嫌とりよるん!?まっ、まさかやましいことでも!?」と大感動(?)しました。彼は板東英二を凌ぐユデタマガーなのです。 これだ! 私はいいことを思いつき、その計画にワクワクしました。 さて誕生日当日、私は朝出かけていて昼過ぎに戻って来ました。家に帰ると、洗濯物が庭ではためき部屋は片付き、Amazonから荷物が届いていました。 「ただいまー。掃除してくれたがやぁ、ありがとー。Amazon届いたが?」 「うん、お金払っといたよ。」 「......。 お寿司作ろうと思ってたけどケーキも作るし間に合わんかも。好物のグラタンにしようかな!」 「グラタンなら俺が作るわ。使ってしまいたい食材あるし。」 .....何と、彼は自分の誕生日に部屋を掃除し、ご馳走を自分で作り、プレゼントのお金まで払っていました。 彼がグラタンを仕込んでいる間、私はプレゼントのラッピングをしたり、ある計画を進めたりしていました。 それは、30個のゆで卵を家中に隠し、彼に卵ハンターとなって宝探しならぬ卵探しをさせようとゆうのです。 少年の心と胃袋を同時に満足させる、こんな素晴らしい計画が他にありますかいいえありません ![]() ![]() ![]() 私は挑戦状を作っておき、夕食を食べた後Johnを一旦外に追い出し、玄関の戸に挑戦状を挟みました。 Johnはキラキラと目を輝かせて卵を探し始めることでしょう!!! .....アレ。 帰ってくるなり寝そべった。 ええ~マジで30個も湯がいたのとか言ってる。全部ここへ持って来てよとか言ってる。探しに行ったのはいいんやけど、八個見つけた時点でまた寝そべって「正解は八個!」なんて言う始末。 今気づいたんやけど、そーいえばJohnって見通しの立たんこと苦手やったわ。 そこで疲れきったJohnを引っ張って、ここに何個あるとかヒントを出したりしました。そして全部見つけたのを確かめて数を数えてみました。 ![]() 一つ足りない ![]() なんと、最終的に、私が置いた場所を忘れて卵を探し回るハメになっていたのです。 けれど、このあともっととんでもない悲劇が待ち受けていたのです!!!! 結局卵は見つからず、もう卵のことは忘れてプレゼントをあげることにしました。 「おおっ!この本!!前から欲しかったんよ!!ずっとAmazonのカートに入れてたし ![]() ![]() ![]() ジョジョの本を見るなり大感動のJohn ![]() 「あっ、角のとこサチコが噛みちぎってる!いつの間に!」 「あっ!! でもこれサチコがしたんじゃなくない?」 本の角が擦り切れて、しかも黒く汚れていたのです。 ![]() まさか.....。 一つ考えられることがありました。それはプレゼントを本屋で買った日のことです。 *私はガソリン代を浮かすために、職場へ途中から自転車に乗り換えて行くことがあります。その日もそうでした。 まずスーパーで卵と牛乳買う。 ↓ 本屋でジョジョ本買う。 ↓ 自転車のかごにスーパーのレジ袋と本屋のレジ袋を乗せる。 ↓ 車へ乗り換えるときに、車の後ろに積み直す。 ↓ くねくね坂道で牛乳が卵の上に倒れた音がしたので途中車を停めて卵の位置を直す。 ↓ 実家についた時に、ジョジョ本が入った袋がないことに気づく。 ↓ まさかあたしスーパーの袋だけ車に乗せた!?!?自転車のかごに忘れてきたのかッ!?!?!? ![]() ↓ 自転車を止めたところへ戻ることに。 ↓ その途中、道端にジョジョ本が入った袋が落ちているのを発見する。 ↓ 結論 : 卵の位置を直した時に本の袋がずり落ち、実家の手前まで引きずりながら走っていた ![]() ![]() ![]() こんなことあり得ますか!? こんなこと気をつけますか普通!?!? Johnも私も悲しくてたまりませんでした。 そして私は気づかなかったのですが、誕生日当日彼に「おめでとう」の一言も言いませんでした。 それ以来Johnがこの本を手にとった気配はありません。 (里芋のショコラはうまいことできました。私がうまいことできたのはコレだけでした) ![]() |
最近はまってることは庭の草引き、アカネです。
こんばんは。 夕方、草引きで一汗かいた私が家に入ろうとすると、サチコが何か前に進むカニのようなものをおいかけていました。つまりそれはセミの幼虫でした。 去年も同じ時期に庭でセミの幼虫を見つけ、台所で羽化を見守りJohnと感動したことがありました。(空蝉) あのときのセミよりもお尻が細長くとんがっていて、違う種類のようです。 私は嬉々としてセミを家の中に連れ込みました。 また台所で羽化させようかと思いましたが、今年はサチコがいることだし、窓から逃げ出す前にサチコに襲われたりしたらかわいそうです。そこで二階に連れて行って羽化を見ながら夕飯をとることにしました。 私が超・超・超お気に入りの本、『近所の虫の飼い方(1)』によると、セミは20時~21時の間に最も羽化をするそうで、確かにこのセミの背中が白く盛り上がり割れ始めたのも、20:04でした。 ![]() 丸く盛り上がった背中が出た後、黒い目がついた頭が出、えびぞりになって前足が出てきました。そのままぐぐっと仰け反り、逆さになったまま休み、やがてまたゆっくりと起き上がり始めました。 ここまでは順調でした。 最後、尖ったお尻が殻から出たそのとき、殻にしっかりとしがみついていなければならない前足が、空をかきました。非常に不安定な姿勢になってしまった次の瞬間、セミはなんと本棚にかけてある布から落ちてしまったのです!!!! 落ちた場所は立てかけてあるファイルの上。すぐさま拾い上げて殻に掴まらせようとしましたが、柔らかい蝉の前足はうまく殻につかまることができないようでした。 左前足一本で必死に布にぶら下がっている蝉。非常に不安定で危なっかしい。 ああ、神様。 この小さな虫にどうか力を与えてやってください。 いのちの小さな煌めきを、予期せぬ失敗なんかで消さないでください。 必死で布にしがみついている間に、蝉の羽はゆっくりと伸びていきます。 けれど、左の羽は上手に伸びません。 右の中足は反対側に折れ曲がっています。 その下の後ろ足もなんだか弓なりに曲がってしまっています。 蝉は、自分の身体に起きた重大な問題を知りながら、けれど必死で布に掴まることしかできないので、精一杯羽を伸ばしていました。 僅かな油断が、ちいさな失敗が、生死を鍵を握っている。なんの罪もない小動物さえ、すでに容赦なく自然の世界では淘汰されていく。私は三畳の小部屋で起きた現実に圧倒されていました。 蝉の身体は少しずつ色づいていきます。 羽はまだ歪んだまま。 蝉はこれから待っている自分の運命を知っているに違いない、そう思うと可愛そうでなりませんでした。 ![]() 次の日、蝉はゆがんだ羽と足のまま固まっていました。 二階から放ってやりましたが、飛ぶことができずコンクリートに落ちました。
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6/16.17と、香川から親友が来てくれました
![]() 彼女は、こんな私を親友と言ってくれる超天使な人。めっちゃ天使。結婚式のスピーチも喜んで引き受けてくれた挙げ句、当日は感極まって涙ぐんでくれる、もしかして天使よりもピュアな人であります。 16日は土砂降りの中旦那さんと来高。 かなりマニアックなファミレス、“ゆず庵”でお昼ごはん。 その後、親友の同級生が“土佐おもてなし勤王党”員になって、歌って踊って高知をPRしているというので、高知駅のステージへ。 ちょうどよさこいの踊り子隊もおって、よさこいと勤王党のステージを両方見ることができました。 おもてなし勤王党 ![]() おもてなし勤王党とは何ぞや??とお思いの皆さん。 2年前の『竜馬伝』を機に、いろいろ観光スポットが盛り上がったわけですが、その一つとして生まれたご当地アイドルです。オーディションで選ばれた6人が、高知城や竜馬伝の撮影セットが展示してある会館を案内したり、イベントに出かけて行ったり、毎土日は三回ずつステージショーを披露しています。 私見るのは初めてだったのですが、意外におもしろかった! 実はなめてました。 もう二年目になるし、一日3回やりゆうし、もうマンネリ化しちゅうがやろうな~って。 ところがどっこい!! 彼らのダンスや演技は真剣そのものだし、アドリブ満載のトークはおもしろかったし、何よりも一人ひとりの客と向き合おうとする姿勢を強く感じました。 CDを買いに来たお客さんに話しかけて退屈させんようにしたり、県外から来た人には、その県の話題をふったり、目を見て話したりするところなど。 ステージが終わった彼らは汗ぐっしょりで、自分の役になりきってる彼らに、 「土日に結婚式とか葬式が入ったらどうしてるんですかぁ?」 「平日は何をやってるんです??」 「その髪、地毛ですかぁ??」 なーんて聞けませんでした! 空気の読めんあたしでもムリ。 で、その後彼らのブログ読んで見たら、みんな個性派ぞろいでおもしろい! 忙しそうだし、仲よさそうだし、どの記事でも高知のPRに繋がることかいてて、日々意識してるんだろうなぁと感じる。 ブログから成長を感じれるし、真剣に頑張ってるから、応援したくなる。 AKBの最初のファンも、きっとこんな感じだったのかも?♪って思いました♪♪ 高知の軍艦島、沢田マンション 次は、せっかく市内まで出てきたので、帰り道にある沢田マンション(Wikiペディア)へ行きました。 沢田マンションは、実際に人が住んでいるので観光情報には載っていないのですが、知る人ぞ知る穴場なのです。 オーナー夫婦が手づくりしたというアパートで、ひときわ異様な迫力と雰囲気をもって聳え立っています。 写真撮影が禁止だったので、人のブログから写真を拝借。 ![]() 木は生えてるし、巨大なスロープがあるし、周りには打ち捨てられたタービンのようなものがいっぱいで、いかにも妖しい雰囲気。しかも内部は増築を重ねて、「え!こんなことろに階段がある!」「ここにも部屋がある!」「これ地下室?」みたいな、不思議な空間なんです。 私から見て、このマンションのすごい所は、なんと屋上に畑と池があること。 ![]() 鶏も鳴いてるし、猫も犬もいるし、困ったら住民や大家さんみんなで助け合う暗黙のルールがあるのも伝わってくるし、何かマンションに不都合があったら、住民の意向を汲んで手直しもしてくれそうだ。 なんか、「フツー」っていう概念をぽーんって越えたところで、このマンションの住人達は生活しているのだ。 Johnは、「五感が刺激された!めっちゃ楽しい!!」と大興奮で、私は、自給自足ができるここのマンションに、未来建築の姿を見た思いで胸がズキズキしました。(親友夫婦はびびってました笑) 写真を拝借したブログはこちら→http://http://sazanami.net/20090704-sawada-mansion/ 老舗和菓子屋 西川屋 夜はうちくで餃子パーチーして、次の日は奇跡の雨上がりに。 先々週Johnとたまたま入って感激した、老舗の和菓子屋に皆で行きました。 なんとこの店、築340年だそう。 バブルの時期はずっと閉まってたので、取り壊しを免れ、古民家が注目される時期に再open ![]() 玄関は目立たない感じなので素通りしそうですが、入ってみると奥に広くて、柱や梁なんか昔のままで、三年前に二階を掃除したときに出てきた、殿様からの手紙や安政地震の記録、有名絵師ののぼり旗など、出てきたお宝を展示してあります。 そして、家屋や江戸時代の資料を見て回った後、500円のお抹茶セット。 ![]() これらの和菓子の中から一つ、好きなお菓子を選べます。(あともう一つ、二階から出てきた、殿様へ献上したお菓子のレシピを元に復刻した和菓子もあります。) 私は紫陽花を頼みました。 ![]() 花びらの裏は白いなんて、細かすぎ! 右上の“牡丹”は、中がくりぬいてあって、黄色いおしべが立体的に入ってるんですよ ![]() ![]() ![]() 味も甘ったるくなくて、爽やかで優しい味でした。 西川屋赤岡本店のサイト→http://www.nishigawaya.co.jp/akaoka-honten.htm ![]() ちょうどこの日は赤岡の商店街でイベントがあり、地域の人が火起こし体験をやっていました。 こまがぐるぐる回って、まさつで煙が出始め、麻紐をほぐしたものに火口を入れてフーフー吹くと、めらっと炎が生まれたのは感動しました。 この後は近くの紫陽花街道をのんびり歩きました。 親友は、何を見てもどこに連れて行ってあげてもめっちゃ感動してくれるし、私もおもてなし隊や紫陽花街道など初めての場所に行けてすごく楽しかったです。 親友夫婦が相変わらず仲良くて、心から大切にし合ってるのが伝わってきて、とても参考になりました。 会いに来てくれる人がいるのは本当に嬉しいし、ありがたいことですね。 来てくれて、ほんまありがとう!!!! この二日で、ばっちり充電できました ![]() ![]() ![]() ![]() 今日のサチコ ―紐と戯れるサチコ― ![]() |
去る5/22、Johnが子猫を拾うてきました。
彼が連れて来た子猫は、目やにで目が塞がれて、やせっぽちでぶるぶる震えて、ミルクもお皿から飲めないし本当にはかないかんじでした。 このブログをお読みの皆さんは、私の性格の悪さにはとっくにお気づきだと思いますが、私は猫なんて好きではありません。 だって何の役に立つのか、猫なんて。 犬は人間の役に立ってくれるし、人間と心を通わすことが出来るので好きだけど、猫なんて群れで生活せんがやし。てことは人間と絆とか結ぶことは最初から期待できんってことやん。 情が移ったらいかんき、深入りせんとこ! 最初そう思っていた私ですが、子猫になんとかミルクを飲まそうとストローを試したり、掌にミルクを乗せて舐めさせたり、保温のためにお湯を入れたペットボトルをタオルに仕込んだりと、心配したり安心したりしているうちに情が湧いて来ました。 そのうえ子猫が私の足元に来て喉を鳴らした時は戸惑いました。 この子は、世界一母性がない私の側に居て安心を感じているというのか!? 何と憐れげな。 レベルが低過ぎだ! その後、本を読んだり獣医に言われたりしてわかったことは、子猫のうちにちゃんと構ってあげてないと、人に懐かない、躾のしづらい、可愛げのない猫になるということでした。人に構ってもらった猫は、そうでない猫に比べて目の輝きもいいし、頭もいいと言うことでした。 実家にいる居候猫は、頭はいいのですが性格が悪く、人に触られるのが大キライで、ゴロゴロさえ言わない、本当に可愛げのない猫なのです。 あんなになったら大変だ!! 私たちは子猫をちゃんと飼うことに決めて、四日目にして名前をつけました。 めちゃめちゃ憐れげやったし、毛並みも汚い色で、今の子猫特有の可愛さが失われたら、誰にも可愛いなんて言ってもらえなくなることでしょう。 私はこの幸が薄そうな子猫を「幸子」と呼ぶことにしました。 奇しくも、Johnもドカベンの妹のサチコを連想し同じ名前を考えていました。 最初すぐ死んでしまうかも、と思っていたサチコは日に日に元気に、生き生きとしてきました。 テレビの裏の配線のとこでウンコをして、まだ臭いが残る畳に、サチコの首根っこを掴んで押し付けた時に、ゴロゴロ言い出したり、トイレの砂場で転がり回って遊んだのを見たときは、 「こいつバカかもしれんね ![]() とドン引きしましたが、トイレもすぐに覚え、名前を呼ぶと来るようになり、最近は返事もするようになってきました。(埃みたいな色をしているので、家にいても庭に出しても、返事をしてくれないとすぐわからなくなるのです) サチコは膝の上に抱っこすると、服の中に顔を突っ込んでしきりにおっぱいを探し回ります。もう固形フードもガリガリ食べれるのに、服や私の腕を音を立てて吸いまくります。 サチコはまだ生後一ヶ月ぐらいだそうな。そして野良猫が産み落としたのでしょう。 けれど、こんな時のサチコは、幸せだったお母さんとの思い出を思い出しているに違いありません。 そう思うと、私は嬉しくなります。サチコを、離乳期まで育ててくれた、ウンコも自力で出来るようになるところまで育ててくれた母猫に感謝したくなるのです。 ![]() |